の立法措置についての議論が起こっています。この「渡航禁止」
の内容は、おそらく「危険なところにはボランティアやNGOは
行くな!」というものになるのでしょう。そうなると、今回のよ
うなイラク、あるいはKOBEのような被災地に行くなというこ
とになります。一体、10年前に学んだことは何だったのでしょ
うか?今、進んでいる「地方分権」のことも、小泉首相が声を大
にして言ってきた「構造改革」にしても、その根本の担い手の原
理はどうなるのでしょうか?
日本という国は、こんなにも曖昧だったのでしょうか?
10年前のあの時から「たった一人の命も大切に!」と言い続
けてきました。今回のイラクの泥沼状態を見て、私たちが大切に
しなければならない視点は、星川淳さんも指摘されおられます
「誰も殺してはいけない、誰も殺させてはいけない、誰も殺され
てはいけない」ということではないでしょうか?
今こそ、NGOとして声をあげなければ、人間の住めない日本
になってしまいます」
(以下全文転載)
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[code:01051] イラク人質事件に関して
Date: Sat, 17 Apr 2004 11:33:02 +0900
阪神・淡路大震災 被災地NGO恊働センター代表の村井雅清と申します。
被災地KOBEは、10年前に阪神淡路大震災に遭い、甚大なる被害を被りました。その節は、国内外から多大なるご支援を頂き、ほんとうにありがとうございました。被災地に住む一人として心からお礼を申し上げます。
さて、当事者であるNGOとして、この度のイラク人質事件に関連してアピールしたいと思います。何故これを書こうと思ったかと申しますと、今朝4月17日朝日新聞朝刊に掲載された小倉利丸様(富山大学教授)の−イラクとNGO 「自己責任」論でいいのか−を読ませて頂いたからです。私は小倉様の論に全面的に賛同します。見事に問題点を整理して頂いているように感銘を受けました。
10年前の「あの時」、延べ130万人のボランティアが被災地KOBEに駆けつけて来られました。おそらくそのほとんどは、余震も含め危険な被災地に、誰かに言われたからではなく、自らの意志で被災地の救援活動のために駆けつけて来てくれました。その時にエネルギーが、その後10年にわたる復興の過程で大きくプラスの影響を与えたことは周知の事実です。よく「自然」災害と「紛争」災害は違うと言われます。もちろん違うことは認識しているつもりです。しかし、内容の格差はあるにしろ、どちらもその地の復興(再建)に寄与する活動として重要な位置づけをされるものであることは間違いないことだと言えます。
とすれば、何故今回は「自己責任」論で片付けようとする人たちがいるのでしょうか?災害後のボランティアが活動する対象分野は、ほとんど「公」領域にあるものだと理解します。残念ながら、被災地の行政も大打撃を受けたために、普段なら対応できていた筈の多くの公的事業ができなくなり、全国から駆けつけたボランティアに依存したのです。その結果、見事に「支えあい、助け合い」の社会が”いっとき”成立したのです。あの時、私たち被災地の多くの人間は「人間は一人では生きていけない。支えあって、助けあって生きていくのだ。そしてその過程で自立・自律を獲得していくのだ」というようなことを学んだのです。
今、与党自民党議員の発言から、国会で「渡航禁止」についての立法措置についての議論が起こっています。この「渡航禁止」の内容は、おそらく「危険なところにはボランティアやNGOは行くな!」というものになるのでしょう。そうなると、今回のようなイラク、あるいはKOBEのような被災地に行くなということになります。一体、10年前に学んだことは何だったのでしょうか?今、進んでいる「地方分権」のことも、小泉首相が声を大にして言ってきた「構造改革」にしても、その根本の担い手の原理はどうなるのでしょうか?
日本という国は、こんなにも曖昧だったのでしょうか?
10年前のあの時から「たった一人の命も大切に!」と言い続けてきました。今回のイラクの泥沼状態を見て、私たちが大切にしなければならない視点は、星川淳さんも指摘されおられます「誰も殺してはいけない、誰も殺させてはいけない、誰も殺されてはいけない」ということではないでしょうか?
今こそ、NGOとして声をあげなければ、人間の住めない日本になってしまいます。
2004年4月17日
村井雅清(被災地NGO恊働センター・代表)
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被災地NGO恊働センター e-mail ngo@pure.ne.jp
URL http://www.pure.ne.jp/~ngo/
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